ローファイボーイ, ファイターガール / Good Dreams

レビュー:ローファイボーイ, ファイターガール / Good Dreams


初めて聴いたとき、頭の中にサーーッと「夏」の風景が浮かんだ。

青い空と強い風、海にぎらぎらと映る太陽。
強いコントラストの景色。
きらめくような明るい外の世界とは対照的に、
建物の裏や路地には息をひそめるような静けさと影。

アルバムの中でも特に、疾走感と焦燥感にかられる曲だと思う。



~歌詞から見るLo-Fi Boyの衝動と感情の昂り~


「窒息寸前のラリービーチ
 同じ風に吹かれて」
 →ここのAメロに、いきなり胸を掴まれる。
  ロートーンで抑えぎみに歌ってるのにテンポは速くて、
  足元を滑るように吹き抜ける風みたいだ。
  思い通りに行かない日常の閉塞感から、連れ出されるような印象。
  窒息寸前だったのは、子供時代のさわお本人なんだと思う。
  (ラジオでそう言ってた)


「偶然拾ったトレジャーボックス」
 →なんで少年って変なもの拾ってくるんだろうな。たぶん宝物が入ってる気がして
  ワクワクするんだろう。
  私も小学生の頃、友達と侵入した廃屋でカンヅメを見つけ、持って帰ってしまった。
  友達とドキドキしながら缶を開けたら、中身は普通のミカンだった。


「ローファイボーイ」
 →ローファイの意味
ハイファイ化する一方の音楽環境に対するアンチテーゼ的サウンド。カセットテープやシングル盤レコード、おもちゃ楽器などを積極的に使い、テクニックやスタイルだけでは収まらない音作りの可能性をさぐるもの。グランジという言葉が、カート・コバーン(ニルヴァーナ)の他界によって形だけのものになってしまった後、新たにメディアで囁かれ始めた言葉。(HINE)
 (ロック用語集PartⅡより引用: http://rock.princess.cc/rock-keyword2.html)

 ふーむ。単なる「ロック少年」とはちょっと意味合いが違うのかなー。
 音楽用語に精通してないからニュアンスはよくわからないや。 →補足を追記


「ファイターガール」
 →これまた強いんだろうなー。
  ピロウズの歌に出てくる女の子はつよい子が多い(本当は弱い子も多い)
  若い頃はとにかく傷だらけだ。生傷だったり心の傷だったり様々だけど。


「同じ風に吹かれて」
「同じ雨に打たれて」
 →好きな子や友達と、喜びも悲しみも一緒に感じることができたのはいつの事だろう?


「廃墟に残ったテレフォンボックス」
 →廃れたもの、非日常の匂いがするものに強く惹かれてしまうのが男の子の性らしい。


「無駄になった道化役はそっと
 誰かを救ったんだろう」
 →この言葉がすごく好きだ。大人からしたら、全く無駄で意味のないように
  思える経験や感情は、決して無駄ではなくていつか報われるんだろう。
  いい歌じゃないか!


「lo-fi boy rock me
 fighter girl kick me
 hey hey hey hey

 lo-fi boy call me
 fighter girl kiss me
 hey hey hey hey 」
 →ラストの高音フレーズがとてもいい。
  抑えに抑えてた衝動を解き放つように歌い上げるさわおの声がたまらなく響く。

  さわおは「歌っていて気持ちいい言葉しか選ばない」と名言している通り、
  この部分もリズムとメロディーにぴったりとはまってて最高だ。
  聴いてるだけで気持ちいいんだから、歌ってる本人はどんだけ気持ちいいんだろう。
  
  



~全体を通して~

この歌は誰の歌なんだろうと考えてみた。
「少年時代の二度と戻らない夏をふと思い出している大人」か、
「今のこの瞬間がもう二度と戻らないことを知っている少年」の歌のような気がする。
どっちだろうな。後者かな。


その時はそう思えなくても、後になったらなんだかキラキラして見える「少年時代」ってのを
体験してみたいよ。(性別違うけど)


それにしてもGood Dreamsはほんとに名曲が多い。リリースが2005/5/3かー。
この歌は特に、今の曲として出しても十分通用する気がする。

はじめて聴いたときほんと衝撃だったもんね。
Youtubeのコメント風に言うと“Cooooool!!!!!!!”て感じだ。
ライブで聴きたいなー。




あぅいぇ!




~補足~

定番だけどWikipediaの解説の中にとてもわかりやすい説明があったので引用。

Lo-Fiという言葉がイギリスやアメリカなどで一般的・重宝的となったのは1980年代である。それ以前も単に「音質、録音環境の悪い音楽」としてLo-Fiは使われていたが、基本的にはその音楽や録音に対する「録音環境が悪い」といった意味合いを持つ蔑称的なスラングとして扱われており、一般的に好意的に扱われ得る意味を持ち合わせてはいなかった。そもそも当時の録音環境はメジャーとインディーでそれほどの差が見られず、アンダーグラウンドの音楽シーンで、ロックやジャズの実験的な音楽家を中心に一つの表現方法として注目されていた程度である。
しかし、1980年代に入って録音技術が格段の進歩を遂げるにつれ、メジャーシーンのダンスミュージック、ニューウェーブロック、ヘヴィメタルなどには、エコーやエフェクトのかかり、またオーバーダブが顕著な、極端なHi-Fiサウンドが主流となる。それまでのポピュラー音楽は「現場の音をいかに正確に録音・パッケージングすることができるか」ということに焦点が当てられてきたものの、技術はそれを飛び越え、むしろ「実際にはアンプやスピーカーからそのような音は鳴らないが、いかにそれを越えたキャッチーな録音ができるか」ということに重点が置かれていく。
アメリカを中心としたアンダーグラウンドシーンやインディー・ロックの一部のミュージシャン達は、これらの現実感のないサウンドによる豪華主義・商業主義への反発を志向し、その流れの中でLo-Fiサウンドは見直されていくことになる。

(Wikipediaより引用:http://ja.wikipedia.org/wiki/Lo-Fi


オルタナティブ・ロックっちゅー音楽の概念を理解してないと
掴みづらい言葉のような気もするな・・・。


それにしても、この曲のタイトルはホントに秀逸だと思わない?
[PR]

by feelin-groovy | 2009-07-02 11:14 | 曲のレビュー  

<< 2009.6.3 NHK ウェ... Mighty lovers /... >>